DXとRPA ~便利が故の理想と現実のギャップ~

はい!どうも!

ノムラシステムコーポレーション@次世代戦略室の加藤です。

DXで企業改革が進むけれど、、、

一度は調べようとしたことがある【DX】、結局は何なの?という記事を書きました。

「デジタルトランスフォーメーション(Digital Transformation)とは、
『ITの浸透が、人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させる』という概念である。」
ウィキペディア(Wikipedia)より)

つまり、
「ITの力によって人の生活が良くなる、豊かになる」
ということですよね。

「良い生活」「豊かな生活」の定義付けはここではしません。

企業においては、
売上UP・社員の働きやすさを向上させるために、
ITの力によって「ムリ・ムダ・ムラ」を解消させる施策が
90年代からのERPの浸透で根付きました。

業務とITが表裏一体になるに従い、

  • 業務改革
  • 業務改革に伴う基幹システムの更改

の2つがセットとなり、業務の効率化を図るようになりました。

そして、今日では、
労働人口の減少への対策から始まった「働き方改革」や
新型コロナウィルスによるリモートワークをキッカケにして、
「場所」「時間」「人」に依存しない働き方の実現に向けた
「企業内改革」が進み始めています。

各企業は、DXによって、

  • 業務のあり方
  • これまで当たり前と考えてきた商習慣
  • 組織の在り方

などの「企業内改革」にメスを入れ始めました。

DXをキッカケに導入社数の増加が著しいRPA

デジタルテクノロジー、特に、RPAによって、
従来のシステム導入に多くみられる

  • 2~3年をかけるプロジェクト期間
  • 何億円という予算

をかけなくても、
数週間・数百万円で人を代替し、
業務効率を圧倒的に高めることができるようになりました。

今や、企業規模・業種にかかわらず、
PCを使わない業務はないことに加えて、
この費用感・スピード感が大企業だけでなく、
中堅・中小企業にもRPAが浸透する背景だと考えます。

RPA導入によって、最も大きな効果は、
「RPAが人を代替する(人に代わって業務を処理する)」
ということではないでしょうか。

従来のシステム導入でも、
業務効率化に向けて
「排除・統合・標準化・代替」
の視点で業務プロセスの見直しを実施してきましたが、
「従来の代替」と「RPAによる代替」とは異なります。

「RPAによる代替」とは、
人の役割をRPAが担ってくれるのです。

これまで、人(従業員)が手を動かして処理していたことが
丸っと手離れさせることができるのです。

スクリプト(プログラミング)による開発が可能なRPAツール
を使うことによって、
短い業務プロセスの自動化だけではなく、
資料作成・条件が多い業務・長い業務プロセスであっても
自動化が可能になっています。

業務プロセスの長さや複雑さによらず、
「求めるアウトプットのカタチが決まっている業務」
であれば、人でなく、RPAに置き換えることが可能なのです。

中堅・中小企業でRPA導入数が増えている理由の1つに
人手不足・採用難を解消したい、ということがあります。

RPAによって、人手不足・採用難を解消する方向性として、
・RPAを労働力として活用する
・既存メンバーを直接業務に配置させる
・技術職などで「ベテラン従業員の技術継承」
という傾向があります。

デジタル化が進んでいない企業が多いのも事実ではありますが、
既存業務のRPA化が難しい場合には、あきらめるのではなく、
業務プロセスを変えることでRPA導入を可能にする工夫をされる
企業も少なくはないです。

便利を追い求めるがゆえにぶつかる理想と現実のギャップ

ここからが皆さんと一緒に考えていきたいことになります!

RPAによる置き換えが進み、現在の業務負荷が低減されていくと、
「1日〇時間勤務」という考え方にしばられる必要がなくなってきます。

「長時間ワーク=成果を出している」
が当てはまらなくなります。

結果として、
非ルーティン業務のアウトプットの質
が求められるようになります。

RPAを導入する企業は、

  • 短期視点での業務効率化

に加えて、長期的な視点が必要になってくると考えます。

RPAを導入し、導入効果を高めるということは、
「RPAによってどれだけ多くの業務を自動化するか?」
という視点になりますが、
これは、結局のところ、
「人がやっていた業務をどれだけ手離れさせたか?」
になります。

業務の手離れが進むと、ルーティン業務の割合は低下するため、

  • 企業は短時間労働を許可する
  • 従業員は短時間労働およびそれに伴う給与改定を受け入れる
  • 従業員は自ら進んで新たな業務に挑戦する
  • 企業は従業員に新たな挑戦をさせる
  • 企業は従業員が挑戦する文化をつくりあげる
  • 管理職の在り方、評価指標の見直し

などの対応が必要になってきます。

つまり、これまでの組織文化を作り変えていかなければなりません。

コストセンターといわれる部門・メンバーの意識改革も必要です。

では、プロフィットセンターはこのままでいいのか、というと
決して、そうではありません。

私は、プロフィットセンター(直接部門)・コストセンター(間接部門)に関係なく、
「社員全員が経営者マインドを持つ」ことによって、
攻撃的な組織になるのではないかと考えます。

この結果が、組織文化の変化につながってくると考えます。

コストセンターのメンバーであっても、
直接お金を支払ってくれるクライアントと直接の接点がないから、
ではなくて、
見方を変えると、他メンバー・他部門がクライアントにあたります。


自身のアウトプット(仕事)が、他メンバー・他部門・組織にとって
どれだけの成果を生み出したか、という
仕事の仕方・評価指標(KGI・KPI)の導入で
「理想と現実のギャップ」を埋めることができる、と考えます。


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