業務効率化
事務作業効率化を実現!効果的なツール4選と進め方やアイデアを解説
「事務作業」は、一見地味な作業ですが、全ての業務を支える重要な仕事です。
ルーティーン業務が多いため、改善点を見つけるのが難しいと思われがちですが、進め方や内容を見直してみると意外と効率化できる部分が見つかるものです。
事務作業を効率化できれば、コア業務へリソースを集中させられるため、業績拡大の一歩になるかもしれません。
本記事では、事務作業の効率化に効果的なツール、進め方やアイデアなどを解説します。
事務作業の効率化が必要な理由・メリット
事務作業は事務専門職だけではなく、社内全ての部門において必須業務です。
事務部門以外でも、企画書や提案書・報告書の作成、関係各所とのスケジュール調整など、全ての業務に事務作業があります。
事務作業を効率化できれば、下記のようなメリットがあります。
- 業務全体の労働時間短縮・労力削減
- 社員のモチベーション向上
- 人件費の削減
- 生産性の向上
自社のさらなる成長のためには必須となる工程です。
事務作業を効率化している人が工夫していること
事務作業を効率的に処理している人は、さまざまな工夫をしています。
ここでは、現場社員への意識づけで事務作業効率化につながる下記4つの工夫を紹介します。
- 優先順位を考慮した全体のスケジュール管理
- メールチェックを含め、日次の目標を設定する
- パソコンスキルの学習
- 整理整頓によるタイムロスの削減
優先順位を考慮した全体のスケジュール管理
事務作業を効率良くこなす人の多くは、作業の順序を週間や月間スケジュールで決めています。
スケジュール設定には下記の点を考慮します。
- 業務の難易度や重要度
- 次工程への影響
- 全体に対する優先度
また、トラブルが起きても対応できるよう、スケジュールには多少の余裕を持たせることが効率化のポイントです。
メールチェックを含め、日次の目標を設定する
効率良く事務作業を進めている人の多くは、週間・月間スケジュールを決めるだけでなく、当日の目標を設定して日次に落とし込みます。
日次スケジュールを作成すれば、次の作業を決定する時間が不要になり、素早く行動できます。
また、日次目標を設定する際、忘れないでおきたいのが「メールチェックのタイミング」です。
メールで連絡される確認事項を見落としていると、その後の作業に支障が出るかもしれません。
「9時、12時、18時の定時」「作業が一段落したら」など、あらかじめメールを確認するタイミングを設定しておきましょう。
パソコンスキルの学習
効率良く事務作業を行っている人の多くは、パソコンに関するスキルを習得しています。
例えば、下記のようなものがあります。
- タッチタイピング習得
- ショートカットキー習得
- メモ機能やスクリーンショット機能の習得
社内全体の事務作業を効率化するには、パソコンスキルを学習するための研修実施や、業務に必要な機能の情報共有が効果的です。
整理整頓によるタイムロスの削減
パソコンのデータや紙の資料、事務用品を整理整頓すれば、探す時間を削減できます。
整理整頓には下記の手法を試すと良いでしょう。
【パソコン内】
- パソコン内の不要なデータやファイルを処分
- 必要なデータはフォルダを作成して分類
- デスクトップを整理
【デスク周り】
- 紙の資料をスキャンしてデータ化する
- デスク周りにある余計なものを捨てる
「時間の経過と共にどうしても散らかしてしまう」という方は、出勤後の10分間、退勤前の10分間など片付ける時間を一日のスケジュールに入れてしまいましょう。
事務作業を効率化する進め方・手順
事務作業の効率化を進めるには、下記の4ステップで進めます。
- 可視化による現状の把握
- 問題点や課題の抽出
- 改善策の実行
- 改善結果の振り返り
ここでは、事務作業を効率化する進め方や手順を解説します。
Step1:可視化による現状の把握
まず、現状の事務作業を可視化し把握します。
下記のような点を重点的に確認して、正確に書き出します。
- 工数
- 所要時間
- 発生頻度
- 人数
- 必要なスキル
準備や片付けなど付随する作業も省略せず、それぞれの正確な所要時間を記録しましょう。
Step2:問題点や課題の抽出
可視化した現状から下記のような点に注目して、問題点や課題を抽出します。
- 重複している作業
- 不要なプロセス
- 所要時間が多すぎる作業
- 手を動かすだけで済む単純作業
抽出した業務内容に関して、デジタル化や自動化、省略ができないかを検討します。
Step3:改善策の実行
抽出した問題点に関して改善策を実行します。
実行前には、問題点と改善方法、経費やスケジュール、数値目標を設定した改善計画書を作成しておきます。
改善には、費用をかけずに実行できる下記のような施策から進めることがおすすめです。
- 非効率作業の廃止や削減
- 作業の集約
- 作業順序の変更
なお、作業手順を変更すると反発や混乱を生みやすいため、必ず現場の意見をヒアリングしながら進めましょう。
Step4:改善結果の振り返り
最後に「実際に事務作業を効率化できたか」を考えて、改善結果を振り返ります。
下記のような点を確認して次回の改善策へつなげることが、事務作業の効率化を成功させるポイントです。
- 数値目標の達成率
- 改善策の定着度合い
- 改善結果の要因(成功・失敗)
注意点として、時間の経過に伴い現場の状況が変化します。
改善サイクルで繰り返しアップデートして事務作業の効率化を図りましょう。
事務作業を効率化するための4つのアイデア・方法
事務作業を効率化するために、具体的にはどのようなことをすればよいのでしょうか。
ここでは、事務作業を効率化するためのアイデアや方法を4つ紹介します。
- ワークフローの見直し
- 業務マニュアルの作成
- デジタルツールによる業務の自動化
- 事務作業のアウトソーシング
ワークフローの見直し
長年同じ手順を変えていない作業がある場合、ワークフローを見直してみることがおすすめです。
業務の流れを確認して非効率な作業を削除できれば、工数や経費の削減が可能です。
よくある見直し例として下記のように、承認者・チェック担当の人数が挙げられます。
- 承認者の人数が必要以上に多い
- 全部署で二重チェックが行われている
チェックの戻しや担当者のアクション待ちをなくせば、余計なタイムラグを削減できるでしょう。
業務マニュアルの作成
業務マニュアルの作成で、事務作業の内容や進め方を整理し、読む人が理解できるようにします。
業務マニュアルがあれば、考えたり思い出したりする時間が不要になるため、作業時間の短縮が可能です。
他にも、下記のようなメリットがあります。
- 事務作業クオリティの均一化
- 属人化の防止
- 後継者への正確・迅速な引継ぎ
誰でも作業できるようになれば、チーム内で欠員が出た場合でもカバーし合えるようになるため、非常時にも有効な施策です。
デジタルツールによる業務の自動化
毎日繰り返す作業や、思考を必要としない単純作業は「自動化」がおすすめです。
デジタルツールを活用して事務作業を自動化すれば、下記のようなメリットがあります。
- 工数の削減
- ヒューマンエラーの防止
- 場所を選ばない事務処理
- 印刷経費の削減
- 他部門との自動連携
DX化が注目される今、デジタルツールによる作業の自動化は、事務作業の効率化に欠かせない方法です。
事務作業のアウトソーシング
時間のかかる単純作業や高度な知識と技術を要する作業に関しては、アウトソーシングを検討してみましょう。
アウトソーシングを活用することで、下記のようなメリットがあります。
- 事務作業のプロフェッショナル企業が業務を担当する
- 高い処理能力により業務品質の向上させられる
- 社内判断が必要な作業に自社の人材を集中できる
アウトソーシングの活用は、社内の人材リソースを有効活用するためにも効果的な方法です。
事務作業の効率化に役立つツール
事務作業の効率化をサポートするさまざまなツールが登場しています。
特に、事務作業効率化でおすすめできるツールは下記の4つです。
- コミュニケーション・チャットツール
- 管理会計ツール
- 人事管理ツール
- ERPツール
導入費用や社員がツールに慣れる時間が必要になりますが、一度軌道にのれば業務効率を大きく向上させられるでしょう。
コミュニケーション・チャットツール
電話やメールではなく、コミュニケーション・チャットツールを活用する企業が増えています。
ビジネス向けチャットツールの主な機能は下記のとおりです。
- 文字ベースのチャット
- 無料の音声通話やビデオ通話
- ファイル共有やタスク管理機能
- プロジェクトごとのグループ作成
- 社外メンバーの追加機能
代表的なものには、ChatworkやSlack、Microsoft Teamsなどがあります。
機能や特徴に違いがあるため、確認してからの導入がおすすめです。
管理会計ツール
管理会計ツールを利用すれば、下記のようなメリットがあります。
- 売上や仕入も一度の入力で総勘定元帳へ反映
- データの一元化による二重入力や転記ミスの防止
- 経理業務の負担を軽減
- 属人化の防止
導入後のカスタマイズやサポート体制など、長期間の利用を考慮して選ぶことがおすすめです。
人事管理ツール
人事管理ツールと同じようなものに「勤怠管理ツール」があります。
勤怠管理ツールは、社員の出退勤時刻や労働時間の管理、給与計算を主な機能としています。
人事管理ツールは、勤怠管理に加え、下記のような機能も備わっています。
- 目標管理や学習管理
- 求人情報の作成や内定者の管理
人事管理ツールを利用することで、勤怠だけでなく、入社前から入社後まで多くの業務を一括で管理できます。
ERPツール
ERPとは、Enterprise(企業)、Resource(資源)、Planning(計画)の略で、企業におけるリソース(ヒト・モノ・カネ)を一元管理できるツールのことを言います。
事業規模の拡大や、全社的な事務作業効率化を目指すのであれば、社内業務を包括管理できるERPツールがおすすめです。
ERPツールを導入すると、下記のようなメリットを受けられます。
- 社内全部門の業務を社内共有システムで処理
- 全社データのリアルタイム共有
- 労力や人材コストの削減
また、ERPツールを導入する際は、導入から運用、保守までツールの提供企業からサポートを受けられるため、事務作業をスムーズに効率化できます。
DXによる事務作業効率化は人材リソースのコア業務集中を可能にする
事務作業を効率化するためには、DX化で、手作業での入力や集計作業などで、ノンコア業務を効率よく処理することが大きなポイントです。
そうすることで、人材リソースをコア業務に集中させ、生産性の向上や利益増加につなげられます。
ノムラシステムコーポレーションは豊富な経験と実績に基づき、ERPツール導入による業務改革をお手伝いしております。
DXによる事務作業の効率化を検討されている方は、ぜひお気軽にご相談ください。