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DXが業務効率化に繋がる3つの理由!メリットや具体的な進め方も解説
DXが業務効率化に繋がるのは何となくわかっているが、具体的なメリットを把握し、更に解像度を上げたいと思っていませんか?
この記事ではDX推進を担当する方々に対して、DXが業務効率化に繋がる具体的な理由やメリット、進め方を解説します。
この記事を読むと、業務効率化のための効果的なDX推進方法がわかります。
欠陥の少ないDX推進戦略を立てるためにもぜひ参考にしてください。
DXが業務効率化に繋がる理由|業務の「ムリ・ムダ・ムラ」がなくなる
本記事では業務における「ムリ・ムダ・ムラ」を次のように定義しています。
- ムリ:能力やリソース以上に負荷がかかっている状態
- ムダ:能力やリソースを下回る負荷のみで、能力を活かしきれていない状態
- ムラ:ムリとムダが混在し、品質にばらつきがある状態
DXが業務効率化に繋がる理由は次の3つです。
- 業務の「ムリ」がなくなる – リソース不足を解消できる
- 業務の「ムダ」がなくなる – リソースの無駄遣いを解消できる
- 業務の「ムラ」がなくなる – 品質のばらつきを解消できる
業務の「ムリ」がなくなる – リソース不足を解消できる
通常、少人数では到底処理できない作業量も、DXにより少人数で回せるようになります。
デジタルツールの活用により業務を自動化し、人の手で行うよりもはるかに効率的な処理が可能になるためです。
たとえば、膨大な事務作業をRPAにより自動化するといった方法で、処理にかかる工数を削減できます。
負荷の高い状態を解消できるため、ヒューマンエラーの防止にも繋がります。
業務の「ムダ」がなくなる – リソースの無駄遣いを解消できる
デジタルツールの導入により、今まで手作業で行っていたプロセスを自動化でき、空いたリソースをより生産的な業務に充てられます。
また業務プロセスを見直すことで、自動化だけでなくムダな業務そのものを減らすことも可能です。
より効率的な人的リソースの活用を促進し、企業の生産性を高められるでしょう。
業務の「ムラ」がなくなる – 品質のばらつきを解消できる
品質にばらつきのあった業務が、DXにより安定した品質を維持できるようになります。
例えば、これまで人が行っていた検査工程をAIによって自動判別することで、品質を均一化できます。
データ分析ツールを活用すれば検査結果の可視化や分析もでき、品質改善に役立てることも可能です。
製造工程におけるロスを削減し、製品やサービスの品質担保にも繋がるでしょう。
DXによる業務効率化の3つのメリット
DXによる業務効率化のメリットは次の3つです。
- コスト削減
- モチベーション向上
- 事業拡大
コスト削減
人の手で行っていた業務をデジタル化(デジタイゼーション)することで、業務時間の短縮、人件費・経費などのコスト削減が可能になります。
また業務プロセスを見直すことで、プロセス自体の簡略化や省略(デジタライゼーション)によるコスト削減も望めるでしょう。
デジタイゼーションの段階でもコスト削減できますが、デジタライゼーションやDXへ段階が進むほど抜本的な改善がなされるため、より大きなコスト削減効果が期待できます。
モチベーション向上
ITシステムの導入やRPA・AIなどの活用により、従業員が業務プロセスにおける定型業務から解放され、アイデアや企画を練るなどのより本質的な業務に取り組む時間が増えるでしょう。
自分にしかできない業務を担うことにより、働きがいを実感しやすくなり、モチベーションも向上します。
事業拡大
DXによる効率化によって、既存事業の拡大にリソースを集中できるようになります。
デジタルツールの活用により既存事業から収集するデータを活用し、シナジーのある関連分野へ業務領域を広げることも可能です。
また既存事業の拡大に加えて新規事業領域への進出も望むことができ、企業の競争力を高める活動に多くのリソースを割けるようになるでしょう。
DXによる業務効率化の事例
DXによる業務効率化に成功したダイキン工業株式会社の事例を紹介します。
エアコンの製造販売を手がけるダイキン工業株式会社では、工場のIoTプラットフォームを整備し、生産計画の最適化とロス低減を実現しました。
工場の設備をネットワークで繋ぎ、デジタルツールによって製造に関するデータを自動で収集できるよう設計。
可視化と分析を経て品質改善に活かせるよう工場IoTプロジェクトセンターを設置し、従業員での議論の場も整備しています。
データの収集・分析・品質改善を継続的に行える環境整備により、受注生産品の納期を6割も短縮しました。
以下の記事でもDXを活用して業務効率化に成功した事例を紹介しています。
DXによる効率化の具体的な事例を知りたい方はあわせてご覧ください。
関連記事:業務効率化に成功した事例6選!効率化のメリットやアイデアも紹介
DXによる業務効率化の進め方
DXによる業務効率化の進め方のポイントは次の5つです。
- 業務の「ムリ・ムダ・ムラ」を把握する
- 解決すべき問題の優先順位を決める
- DX人材を確保する
- 必要なデジタル技術の選定と導入をする
- DXを推進しながらPDCAを回す
1. 業務の「ムリ・ムダ・ムラ」を把握する
はじめに、現状で課題に感じている非効率な部分を洗い出します。
実際に業務を行う担当者へのヒアリングも交えながら、業務の現状を可視化することが重要です。
現状把握には以下の観点を用いると良いでしょう。
- 業務内容
- 現在の担当者
- 業務に必要な人数やスキル
- 業務の所要時間や工数
- 業務の発生頻度
可視化した内容から、非効率な部分を漏れがないように洗い出します。
2. 解決すべき問題の優先順位を決める
抽出した問題を解決する優先順位を決定します。
優先順位を決める際は、業務の重要度や改善にかかるコスト、効果の大きさなどを考慮しましょう。
解決方法にはアナログな業務をデジタル化するデジタイゼーション、データの利活用による業務改善や業務プロセスの見直しを行うデジタライゼーションがあります。
まずは身近な業務のデジタル化から始めるなど、順序立てて小さなところから進めていくのが重要です。
3. DX人材を確保する
DX人材の不足により思うような成果が得られないまま終わってしまうこともあるため、DXに明るい人材の確保は非常に重要です。
DX人材の確保には、社外からDXに詳しい人材を確保するか、社内での人材育成に取り組む方法があります。
DXコンサルティングを活用し、専門家のサポートによってDXを推進しながら、並行して自社のDX人材を育成する方法も効果的です。
以下の記事で、DXコンサルティングに関して詳しく解説しているので、流れやメリットが知りたい方はあわせてご覧ください。
関連記事:DXコンサルティングとは?内容・導入のメリット・コンサル会社の選び方を徹底解説
4. 必要なデジタル技術の選定と導入をする
問題解決に必要なデジタル技術を選定し、導入を行います。
導入にあたっては初期費用・ランニングコストと期待できるコスト削減効果を算出し、費用対効果を検証することが重要です。
予算や人員が不足している場合は、費用負担が少なく簡単に導入できるデジタルツールの利用も検討すると良いでしょう。
業務効率化に使えるデジタルツールや導入のコツを、以下の記事で詳しく解説しています。あわせてご覧ください。
関連記事:事務作業効率化を実現!効果的なツール4選と進め方やアイデアを解説
関連記事:営業を効率化させる方法4選|営業効率化ツール導入した成功事例も紹介
5. DXを推進しながらPDCAを回す
ツールの導入後は実務で活用しながらDXの効果検証を行います。
コスト削減効果の数値化や従業員へのヒアリングにより、導入時に期待していた効果が得られたか評価しましょう。
予想と実際の効果とのギャップがある場合は、その原因を分析し、改善に向けたアクションに落とし込みます。
効果検証は1度で終わりにせず、望む成果になるまで改善を続けることが重要です。
まとめ
DXによる効率化を実現するための手順は以下のとおりです。
- 業務の「ムリ・ムダ・ムラ」を把握する
- 解決すべき問題の優先順位を決める
- DX人材を確保する
- 必要なデジタル技術の選定と導入をする
- DXを推進しながらPDCAを回す
DXによってより効率的な業務プロセスを実現するには、豊富なノウハウを備えた推進体制が不可欠です。
DXの進め方にお困りの場合は、弊社のコンサルティングサービスをご検討ください。
本質的な課題の掘り下げから、具体的なソリューションの提供まで徹底的にサポートいたします。