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ベストオブブリードの意味は?メリット・デメリットやスイートとの違いも解説

ベストオブブリードは、システム構築する際に、業務や分野ごとに最適なシステムを選択し組み合わせることです。
本記事では、ベストオブブリードの概要やメリット、デメリットを解説するとともに、スイートとの違いも紹介します。
ベストオブブリード(Best of Breed)の意味とは|業務ごとに最適な製品を組み合わせること
ベストオブブリード(Best of Breed)は、業務ごとに最適なシステムやアプリケーションを選択して組み合わせるアプローチを指します。
複数の購入先からシステムを調達するマルチベンダーでありながら、分野ごとにより適した製品を選定することを重視した戦略です。
ベストオブブリードの考え方が普及しはじめた背景には、システム間連携技術の進化が挙げられます。
従来はデータ変換などが障壁となっていましたが、SaaSの連携性が向上したことで、分野ごとに特化した最適なシステムを組み合わせて構築できるようになりました。
ベストオブブリードのメリット
ベストオブブリードの主なメリットは以下の3つです。
- 分野ごとに特化したシステムを導入できる
- ベンダーロックインの防止につながる
- リスクの分散につながる
分野ごとに特化したシステムを導入できる
ベストオブブリードでは、複数のベンダーが提供する製品の中から、分野ごとに最適なシステムを組み合わせられます。
業務をスムーズに遂行するには、各分野に適したシステムが必要です。
しかし、全業務を単一ベンダーでカバーできるとは限りません。
ベストオブブリードを採用すると、豊富な選択肢から業務ごとに適したシステムを選定可能です。
ベンダーロックインの防止につながる
ベストオブブリードでシステムを構築すると、ベンダーロックインの防止につながります。
ベンダーロックインとは、特定ベンダーに依存したために、他のベンダーへの切り替えが困難になることです。
こうした状況に陥ると、システム刷新の機会を逃すことも多く、DX推進の妨げになる可能性もあります。
ベストオブブリードであれば複数ベンダーで構築するため、特定のベンダーへの依存度を下げることが可能です。
リスクの分散につながる
ベストオブブリードでは、システムごとに独立しているため、一部にトラブルが発生しても、他のシステムへの影響を最小限に抑えられる場合があります。
同一ベンダーで運用している場合、セキュリティ関係やベンダー側に問題が発生するとシステム全体に影響が及びかねません。
マルチベンダーなベストオブブリードであれば、システムが独立しているため、当該システムのみの問題を解消すればよく、被害を最小限に抑えられます。
ただし、ベンダーが増えるほどにセキュリティ管理が困難になるといった弊害は少なからずあるため注意が必要です。
ベストオブブリードのデメリット
ベストオブブリードの主なデメリットは以下です。
- 運用・管理が複雑になりやすい
- 問い合わせや支払い窓口が分散する
運用・管理が複雑になりやすい
ベストオブブリードでは、複数ベンダーの製品を組み合わせるため、運用・管理体制が複雑になる可能性があります。
とくに、システム間をつなぐ仕組みがなく連携ができない場合は、データ等の統合が困難です。
異なるシステム間での連携やデータ変換には、追加の開発が必要になるケースも少なくありません。
その開発・保守にかかる費用や、継続的な管理コストも考慮する必要があります。
部署ごとに特化したシステムを導入するのがベストオブブリードの考えですが、組織全体でのデータ共有や運用体制を確立するには、慎重な設計が求められます。
問い合わせや支払い窓口が分散する
ベストオブブリードでは、システムごとにベンダーが異なるため、問い合わせや支払いの窓口が分散するという課題があります。
マルチベンダーではないオールインワン型のシステムなら、トラブル発生時の対応や契約・支払い管理を一元化できるため、このような問題は起こりにくいでしょう。
最適なシステムを組み合わせる目的でベストオブブリードを採用したにも関わらず、窓口分散によってトラブル対応や支払い管理の煩雑さにつながりかねない点は注意が必要です。
ベストオブブリードとスイートの違い
ベストオブブリードに対して、単一ベンダーで統一する「スイート」という手法があります。
本項では、ベストオブブリードとスイートの違いや、どちらを選ぶべきかを解説します。
スイート(Suite)とは|単一ベンダーの製品で統一すること
スイート(Suite)は、システムを単一ベンダー製品で統一することです。
契約や管理が一元化されるため、運用の負担が軽減されるほか、システム同士で連携させやすい点がメリットといえます。
一方、スイート型の製品はオールインワンな仕様上、自社業務に不要な機能まで備わっていることがある点、使わない機能にまで費用をかけてしまう点がデメリットです。
ベストオブブリードとスイートはどちらを選ぶべきか
ベストオブブリード | スイート | |
メリット | ・分野ごとに特化したシステムを導入できる ・ベンダーロックインの防止につながる | ・契約や管理が一元化され運用の負担が軽減される ・システムやアプリ間で連携しやすい |
デメリット | ・運用管理が複雑になりやすい ・問い合わせや支払い窓口が分散する | ・業務に不要な機能が備わっていることもある ・使わない不要な機能にまでコストがかる |
上記の表のように、ベストオブブリードとスイートは、いずれもメリット・デメリットがあります。
そのため、目的に合わせてアプローチを選ぶことが大切です。
たとえば、ベンダーによる一貫したサポートを望む場合はスイートが適しています。
一方で、システム構築の柔軟性を求める場合や、業務分野別に最適なシステムを導入する場合は、ベストオブブリードの選択が望ましいでしょう。
ベストオブブリードは最善の組み合わせでシステム構築する考え方
ベストオブブリードは、複数のベンダーが提供するシステムの中から、業務別に最適なものを選び、組み合わせて構築するアプローチです。
業務分野ごとに最適なシステムやアプリを利用できるほか、特定のベンダーに対する依存度が下がるため、ベンダーロックインの防止につながります。
一方で、運用管理が複雑化したり対応窓口が分散したりといった、マルチベンダー特有のデメリットもあります。
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